うちの治療院は、開業当時は現金払いオンリーでしたが、費用をかけないでもキャッシュレス決済が導入できると知って、クレジットカード決済もできるようにしました。
クレジットカードは、導入費用とか手数料とかけっこうかかりそうだし、面倒だしって感じで、現金払いでいいだろって当初は思ってましたが、お客さんにとってはクレジットカード払いができるのは便利です。
事実、うちの治療院の患者さんで、レジの支払の時に財布を開けてから、持ち合わせが足りないことに気付いて、ATMにおろしに行った人も数名います。
また、本当は、もっと高額メニューの施術を受けたいのに、手持ちのお金が足りる範囲内にしておこうと考える人もいるかもしれません。
クレジットカード払いの方が、財布の紐がゆるくなるって人もいると言いますし、クレジットカードが使えるようになると、もしかしたら客単価がちょっと上がる可能性も店舗側のメリットとしてあります。
このページでは、小規模店舗のクレジットカード決済導入について、やり方とおすすめのサービスを紹介します。
クレジットカード決済の導入方法
クレジットカード決済の導入方法は、3パターンあります。
- 各決済機関(VISA・MasterCard・JCBなど)と、直接契約する方法
- クレジットカード決済の代行会社と契約する方法
- モバイル決済サービスを使う方法
1番目の各決済機関に直接申し込みする方法は、中小の個人事業主の場合は、費用の面などからデメリットが大きくおすすめできません。
VISA・MasterCard・JCB・AMEX・DINERSなどと、それぞれ契約し、各種決済データやルールに対応したシステムの開発が必要で、手間がかかる上に、莫大な費用もかかります。
2番目の代行会社を使うと、利用料はかかりますが、個別に各カード会社と契約するよりも、契約や管理が一括ででき、手間もかかりません。初期費用も大幅に抑えられます。
また、直接契約するより、審査に通りやすいということもあります。
3番目のモバイル決済サービスも、初期費用が抑えられて、面倒な手間もかからないので、個人事業主に向いているサービスです。モバイル決済サービスは、後ほどこちらで詳しく紹介します。
その前に、クレジットカード決済の審査や手数料など、について、少し説明しておきます。
クレジットカード決済の審査・・・通りにくい業種とは?
クレジットカード決済は、申し込めば誰でも始められるのではなく、事前に審査があります。
カード会社の審査は、代行会社経由で行われる審査よりも、厳しいと言われていて、中小の個人事業主の場合だと、審査に通らないこともあります。また、審査が通りにくい業種もあります。
例えば、エステ業界や学習塾などは、審査が通りにくいと言われています。高額の支払が多くて、クレジットカード払いOKなら、利用者も喜びそうなのに、なぜでしょう?
それは、長期継続的な役務を提供するサービスする業種だから。
例えば、エステ店で、6ヶ月ダイエットコースをクレジットカードで一括払いしたとします。
途中の3ヶ月目に、店舗がつぶれて、夜逃げしました。
お客さんがどうするか・・・。
残りの3ヶ月分は、金返せ!ってなります。エステ店とは連絡がとれなくて、クレジットカード会社の方に、返金を請求する可能性も出てきます。
こういう理由から、長期継続的な役務を提供する業種は、一般的に審査に通りにくいそうです。
治療院でも、回数券を扱っていると、審査に落とされるかもしれません。
実際、ある整体師さんのブログに、「治療院のホームページに、回数券について載せていて、それが原因で審査に落とされた」と書いてありました。
業種だけでなく、経営状態、売上実績も審査の対象になると言われていますが、開業したてでも、導入している中小の店舗はたくさんあります。また、「エステ業界もOK」と、ホームページに書いてある代行会社もあります。代行会社によって、違いがあるかもしれません。
クレジットカード決済の手数料の相場はどれくらい?その他の費用は?
VISA・MasterCard・JCBなどと直接契約するよりも、代行会社を通して導入した方が、手数料が安く抑えられるケースがあります。
クレジットカード払いの流れは次の通りです。
- ユーザーがクレジットカード払いをする。
- カード会社は、代金をお店に立替払いする。
この時、カード会社は数%の加盟店手数料を差し引きます。 - ユーザーの銀行口座から、商品購入代金が引き落とされる。
カード会社がお店に入金する時は、代金から手数料を差し引いた金額を入金します。
契約により、手数料は決まっているのですが、カード会社と直接契約すると、手数料が割高になる傾向があるそうです。
決済手数料は、おおよそ3%~7%程度で、業種によってバラつきがあります。
バーやクラブなどの飲食店 | 4 ~ 7 % |
一般の小売店や専門店 | 3 ~ 5 % |
デパート | 2 ~ 3 % |
家電量販店やコンビニエンス・ストア | 1 ~ 1.5 % |
2021年に経済産業省が行ったキャッシュレス決済 実態調査アンケートの結果を見てみると、決済手数料を3%台前半で利用している店舗が多いようです。
その他費用について、初期費用・月額費用は、無料としているところが結構あります。
端末料金はいくらかかかるところもありますが、キャンペーンで無料になっているところもあります。
代行会社で導入するなら~チェックするポイント
- 費用(初期費用・月額利用料・手数料・端末代金・振込手数料)
- 他社との併用OKかどうか
- 対応カードブランド
- 端末の保守の有無
- 端末使用可能回線(光回線・電話回線・Wi-Fi・3G通信など)
- 月額・年間売上の条件等の有無
- 端末は据置か持ち運び可能か
- 利用期間設定による違約金の有無
「他社との併用OKかどうか」や、「月々売上条件の有無」というのは、忘れがちな項目ですが、確認しておいた方が安心です。
代行会社の一括比較はこちら
→決済代行の会社比較
さきほどのYahoo!知恵袋の質問に出てきた楽天スマートペイは、最近、中小の小売店で利用が広がっているモバイル決済サービスのひとつです。
スマホやタブレットでキャッシュレス決済
最近、個人事業主などを中心に増えているのが、スマホやタブレットとカードリーダーをBluetooth接続して使うタイプのクレジットカード決済サービスです。
うちの近所のケーキ屋さんや、美容院でも使っているのを見ました。田舎の店にもあるくらい広まってるんだなーと実感。
モバイル決済は、費用が少なくても導入できるメリットがありますが、それよりも、料金が分かりやすくて、安心して導入できるところが広まっている要因じゃないかと思います。
一般的なクレジットカード決済代行サービスでは、「初期費用無料」となっていても、月額料金がいくらなのか書いてなかったり、費用の全体像が見えないところが多かったです。『詳しくはお問い合わせください』って、なっているところが多い。
モバイル決済サービスは、ネットで料金が確認できるし、申し込みもネットで簡単にできます。金利も高くないですしね。
クレジットカードだけでなく、電子マネーの導入も可能な人気のキャシュレス決済サービスをご紹介します。
Square
初期費用: カードリーダー代金 4,980円
月額料金: 無料
決済手数料: 3.25%(QUICPayは3.75%)
振込手数料: 無料
入金サイクル: 最短翌営業日
特徴:クレジットカード、交通系電子マネーの他、iD・QUICPay・PayPayも導入可能
無料で使えるSquarePOSレジやSquare予約と連動して使うと便利。
詳しくはこちら→Square公式サイト
STORES決済
初期費用: クレジットカードリーダー代金19,800円(条件を満たせば全額キャッシュバック)
月額料金: 無料
決済手数料:3.24%(電子マネーは1.98%)
振込手数料: 10万円未満…200円 10万円以上…無料
入金サイクル: 振り込み依頼から2営業日以内
特徴:交通系電子マネーの決済手数料1.98%、WeChatPayは3.24%
詳しくはこちら→STORES 決済 (旧:Coiney)
Airペイ
初期費用: カードリーダー代(19,800円)◆実質0円キャンペーンあり(条件をご確認ください)
月額料金: 無料
決済手数料:3.24%
振込手数料: 無料
入金サイクル: 月3回または6回の指定日に入金(銀行によって回数が異なります)
注意事項:Android端末では使えません
iPadとカードリーダーが無料提供されるキャンペーンあり!
詳しくはこちら→カード決済AirPAY
楽天ペイ(楽天スマートペイ)
初期費用: 端末代金19,800円(キャンペーン中は、条件を満たせば全額キャッシュバック)
月額料金: 無料
決済手数料: 3.24%
振込手数料: 楽天銀行であれば無料(→楽天銀行 カンタン申込)
入金サイクル: 楽天銀行は翌日入金、それ以外は翌営業日
詳しくはこちら
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